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医学論文の偽参考文献が2025年に12倍急膨張、AI関与の疑い強まる
米国コロンビア大学看護大学の研究チームが、医学論文に埋め込まれた虚偽参考文献の世界的な急増を初めて可視化した。2023年1月から今年2月にかけてパブメド・セントラルに掲載された250万編の論文が引用した1億2560万件の参考文献をAI検証システムで精査した結果、2810編の論文から実在しない参考文献4046件が摘発された。偽参考文献を含む論文の内訳は1〜2件が2564編、3件以上が246編に上る。この数字は2025年時点で2023年の12倍に達しており、研究チームは「AIライティングツールの普及と歩調を合わせる形で2024年中盤부터最も急激な増加を示した」と指摘した。
今回の調査では、DOIまたはパブメドIDを持つ参考文献9700万件を特定 대상으로、AIによる照合を実施した。英デジタル・サイエンスのカサリーン・ウェバー=ボーア研究員はネイチャー誌への寄稿で「偽参考文献がコンピューターによって生成されたか、人間によって操作されたかは,依然として明確ではない」としながらも、「最近の増加傾向は生成型AIの影響を強く示唆する」との見解を示した。金銭を受け取り偽論文を大量生産する「論文工場(paper mill)」の存在が改めて問題視される形であり、同様の手法が参考文献の捏造にも拡大している可能性が浮上している。
偽参考文献の拡散は学術的な信頼性にとどまらず、患者の診療現場にも悪影響を及ぼす恐れがある。論文が自らの主張を裏付けるために引用した文献が実在しない場合、その研究に基づいて行われる治療方針や臨床判断の妥当性が根本から揺らぐ。研究チームは国際的な学術誌の査読プロセスにおいて、参考文献の真正性検証が急務の課題になると警告している。