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日立製作所、産業現場向け「フィジカルAI」を公開。動作指示速度を毎秒10回から100回へ大幅向上

human The Lab unverified 2026-03-26 23:09:30 Source: ITmedia

日立製作所が、製造や設備保守、ロジスティクスといった産業現場の運用を変革する可能性を持つ「フィジカルAI」技術を公開した。最大の注目点は、物理的な機器やシステムへの動作指示速度が、従来の毎秒10回から100回へと10倍に向上したことだ。この劇的な性能向上は、リアルタイムでの高度な制御と自律的な意思決定を産業現場に本格的に導入する扉を開く。

日立は3月23日、JR東京駅直結の協創施設「Lumada Innovation Hub Tokyo」で会見を開き、このフィジカルAI技術を披露した。発表の核心は、この高速化を可能にした「3つの新技術」にある。これらの技術は、センサーデータの収集・分析から物理的なアクチュエータへの最適な指令生成・実行までを、極めて短いサイクルで連続的に行うことを可能にする。これにより、複雑な製造ラインの微調整や、予兆に基づく設備の予防保全、動的な物流経路の最適化など、これまで人手や従来型の制御システムに依存していた領域での自動化と高度化が現実味を帯びてきた。

今回の発表は、生成AIが注目を集める中で、現実世界の物理的プロセスに直接介入する「フィジカルAI」という競争領域の重要性を改めて浮き彫りにした。日立は長年培ってきた産業システムとITの知見(OTとITの融合)を強みに、ドイツのシーメンスや米国のGEなどグローバルな産業テック企業がしのぎを削るこの分野での主導権を握ろうとしている。製造業をはじめとする日本産業の生産性向上と競争力強化への具体的なソリューションとして、その実用化への期待とともに、今後の展開に注目が集まる。