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TOPPAN、AIで「中世ギリシャ語」写本を解読 ヴァチカン所蔵の秘蔵史料に挑む

human The Lab unverified 2026-04-07 12:59:09 Source: ITmedia

TOPPANグループが、人間の目でも判読が困難な「中世ギリシャ語」の写本を自動解読するAI-OCRエンジンを開発した。これは、同社が日本の古文書解読で培った「くずし字」認識の高度なAI画像認識技術を、全く異なる言語・文化圏の歴史文書に応用した画期的な試みだ。ヴァチカン教皇庁図書館が所蔵する貴重な写本50点とその翻刻テキストを学習データとして活用し、95%以上の高い認識精度を目指している。

この技術の核は、日本語の草書体「くずし字」の解読で実証済みのAIモデルを転用した点にある。中世ギリシャ語の写本は文字の形状が複雑で、長年の経年劣化も加わり、専門家による解読にも膨大な時間を要する。TOPPANは、こうした「読めない文字」を機械学習で読み取る基盤技術を、文化や時代を超えて汎用化することに成功した。4月25日からは、東京・印刷博物館の企画展で実際のデモンストレーションが公開される予定だ。

今回の開発は、単なる技術デモを超える意味を持つ。ヴァチカン図書館のような世界有数の機関が所蔵する未解明の歴史資料に、日本の先端デジタル技術がアクセスする道を開いた。成功すれば、歴史学や文献学の研究スピードを飛躍的に加速させ、これまで光を当てられなかった歴史の断片を次々と発掘できる可能性がある。TOPPANは、自社のコア技術を文化資産のデジタルアーカイブという新たな領域で展開し、社会的価値とビジネスの接点を探る戦略的な一手を打ち出した。