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東京チカラめし、コロナ禍で水産業に転身。今や売上高の半分を占める「水産」事業の急成長
かつて「大量出店と大量閉店」で知られた外食チェーン、東京チカラめしが、事業の軸足を大きく移している。コロナ禍を契機に参入した水産業が急成長し、現在ではグループ売上高の実に半分を占めるまでに規模を拡大した。外食事業の苦境を背景にした、思い切った事業転換の軌跡が浮かび上がる。
同社は2020年、新型コロナウイルスの感染拡大による外食需要の急減に直面。この危機を、新たな収益の柱を構築する機会と捉え、水産事業への本格参入を決断した。具体的には、鮮魚の仕入れ・販売や加工事業に着手。飲食店向けの食材供給から始め、そのノウハウとネットワークを生かして事業基盤を築き上げていった。
結果、この水産事業は想定以上の成長を遂げ、今ではグループ全体の売上構成において、従来の主力である「チカラめし」などの外食事業と肩を並べる存在となった。この急成長は、市場環境の激変に直面した企業が、既存のリソースを活用しながら収益構造そのものを転換させ得ることを示すケースとして注目される。外食産業全体が依然として不安定な要素を抱える中、同社の次の一手と、水産事業のさらなる拡大可能性が業界関係者の関心を集めている。