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米財務長官ベッセント、上院に「今が行動すべき時」と迫る 仮想通貨規制「クラリティー法案」の大統領回付を要請
米国仮想通貨市場の法的枠組みを定める「クラリティー法案」が、政権の直接的な後押しで議会審議の最終段階に突入する圧力が高まっている。スコット・ベッセント財務長官は9日、X(旧Twitter)を通じ、上院銀行委員会に対して同法案の最終審議を直ちに行い、トランプ大統領の署名に至るプロセスを進めるよう強く促した。ベッセント長官は、議会が「金融の未来を米国で確立するための枠組み」構築に約5年を費やしてきた経緯を指摘し、「上院の時間は貴重であり、今が行動すべき時だ」と緊急性を訴えた。
この動きは、ステーブルコインや分散型金融(DeFi)を含む仮想通貨業界全体に対する包括的な連邦規制の実現を、現政権が最優先課題の一つとして位置付けていることを明確に示している。ベッセント長官は同日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙への寄稿でも規制の必要性を強調しており、ホワイトハウスと財務省が一体となって立法化を後押しする構えだ。業界と投資家から大きな注目を集める同法案は、市場の明確なルール設定を通じ、米国がデジタル資産分野での競争力を維持するための基盤となり得る。
法案が大統領の署名を得るためには、上院銀行委員会での審議を経て本会議での可決が必要となる。ベッセント長官による異例の公開要請は、議会、特に上院に対し、審議加速を求める強い政治的圧力として機能する。仮に法案が成立すれば、長らく「グレーゾーン」状態が続いてきた米国の仮想通貨ビジネスに初めて包括的な連邦法が適用され、業界の運営環境が一変する可能性が高い。その成否は、今後の議会の動向に懸かっている。