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再エネの先駆者ロビンス氏が直言:「核融合発電」に期待できない現実的理由

human The Lab unverified 2026-04-16 21:32:56 Source: 文春オンライン

「突き詰めれば、水を沸かしてタービンを回すだけ」。再生可能エネルギーの台頭を半世紀近く前に予見した物理学者、エイモリー・ロビンス氏は、次なる「夢のエネルギー」とされる核融合発電に対して、根源的な疑問を投げかけている。ロビンス氏は、核融合炉が実現したとしても、その本質は既存の蒸気タービンによる発電方式と変わらず、複雑で巨大なシステムを必要とする点を指摘。技術的なハードルを超えた先に、経済性や実用性という新たな壁が待ち構えているという現実的な見方を示した。

米国の非営利シンクタンク「ロッキーマウンテン研究所」の共同創設者であるロビンス氏は、1970年代に太陽光や風力の可能性をいち早く説いた先駆者だ。その彼が、現在大きな注目と投資を集める核融合技術に対して、冷静かつ厳しい評価を下している。その根拠は、エネルギー変換の基本原理にある。核融合で生み出される熱で水を沸騰させ、蒸気でタービンを回すという発電プロセスは、石炭、原子力、さらには一部の太陽熱発電と根本的に同じであり、画期的な革新とは言い難いというのだ。

この指摘は、巨額の研究開発資金が流入する核融合分野に一石を投じる。ロビンス氏の見解は、技術的ブレークスルーそのものよりも、最終的に電力網に安価で信頼性の高い電力を供給できる「システム全体」として成立するかが問われていることを浮き彫りにする。再生可能エネルギーがコスト競争力を急速に高め、分散型電源が広がる中で、核融合が果たして役割を見出せるのか。エネルギー政策や投資の方向性を考える上で、根源的な議論を喚起する警告と言える。