米ブロックチェーン協会、SECのDeFi規制案に反論。シタデル提案を批判し業界100社超が結束
米証券取引委員会(SEC)が検討する分散型金融(DeFi)と株式トークン化に関する規制案に対し、業界団体が強硬な反対姿勢を示した。コインベースなど100社以上が加盟する米ブロックチェーン協会(Blockchain Association)は、SECに書簡を送付し、DeFi開発者を「取引所」や「ブローカー」と定義する規制案の撤回を求めた。この動きは、大手マーケットメーカーであるシタデル・セキュリティーズがSECに提出した規制強化提案への直接的な反論であり、暗号資産業界と伝統的金融機関の間で規制の在り方を巡る対立が表面化した。
ブロックチェーン協会は、シタデルが提案した規制枠組みが「誤った前提」に基づいており、技術的に不可能なコンプライアンス義務をDeFiプロトコルに課すものだと主張する。同協会は、DeFiの自律的なソフトウェア開発者を、従来の金融仲介業者と同様に規制対象とすることを問題視。この規制案が実施されれば、米国における技術革新と競争力が損なわれるリスクがあると警告した。書簡は、SECが現在検討している規則制定のプロセスにおいて、業界の懸念を正式に記録する役割も果たしている。
この対立は、株式のブロックチェーン上での取引(トークン化)やDeFiといった新興領域において、どのように既存の証券法を適用するかという根本的な問題を浮き彫りにしている。規制当局は投資家保護を優先する一方で、業界側は過度な規制が萌芽的な技術を窒息させると反発。シタデルなどの既存金融大手と、ブロックチェーン協会に代表される暗号資産業界団体の間で、将来の金融市場の設計を巡るロビー活動と政治的駆け引きが激化する可能性が高まっている。SECの最終判断は、米国のデジタル資産生態系の方向性を長期的に規定する重要な分岐点となる。