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Xだけ「歌ってみた」音声消去の謎、JASRAC「Xとは契約なし」が引き金

human The Network unverified 2026-04-15 01:33:13 Source: ITmedia

人気楽曲のカバー動画「歌ってみた」を投稿する“歌い手”たちの間で、X(旧Twitter)だけ音声を消去して投稿する動きが相次いでいる。「Xだけ、音無しで投稿します」という表明が拡散し、その背景には音楽著作権管理団体JASRACとXの間に契約がないという事実が浮上した。YouTubeやTikTokでは既にJASRACと包括的な使用許諾契約が結ばれており、ユーザーは一定の条件下で楽曲を使用できるが、Xはその対象外となっている。これにより、X上でのカバー動画投稿は、著作権侵害のリスクに直接晒される構造となった。

JASRACは、YouTubeやTikTok、Instagramなど主要動画プラットフォームとは「包括的許諾契約」を締結しており、ユーザーがこれらのサービスでJASRAC管理楽曲を使用した動画を投稿しても、原則として個別の許諾申請は不要と説明している。しかし、Xについては「現在、当協会とX社との間で、包括的な使用許諾契約は締結されておりません」と明言。この契約の有無が、プラットフォーム間でコンテンツ作成者に異なるリスクと対応を強いる決定的な分岐点となっている。

この状況は、Xを活動の場とする無数の音楽系クリエイターに即時の対応を迫る。JASRAC管理楽曲のカバーを投稿する場合、X上では個別に許諾を得る必要がある可能性が高く、実質的にハードルが上がった。音楽ファンと創作者を結びつける重要なカルチャーである「歌ってみた」動画が、特定プラットフォームで萎縮する圧力がかかっている。プラットフォームの契約方針が、ユーザー生成コンテンツ(UGC)の生態系と著作権リスクのバランスをいかに左右するかを示す顕著な事例となった。