1. 「戦略17分野」に指定された量子コンピュータ、京大教授が語る「数万年が数秒に」の核心
量子コンピュータは、従来のスーパーコンピュータで数万年かかる計算を、わずか数秒で解く可能性を秘めた次世代技術だ。日本政府が国家戦略の「戦略17分野」に指定し、安全保障と産業競争力の両面で開発競争が激化している。その根本にあるのは、粒子が同時に複数の状態をとれる「量子力学」という物理法則であり、この原理を利用することで、従来のデジタルコンピュータとは根本的に異なる計算パラダイムを実現する。 京都大学で量子コンピューティングを専門とする教授は、その核心を解説する。従来のコンピュータが「0」か「1」のビットで情報を処理するのに対し、量子コンピュータは「0」と「1」が重ね合わさった状態(量子ビット)を利用する。この「重ね合わせ」と、量子ビ...