1. 日本最後の最高齢イタコ(93)が白装束で「ホトケオロシ」、青森・八戸の小さな家で継承される霊的儀式の一部始終
玄関に現れたのは、どこにでもいるような“田舎の可愛いお婆ちゃん”だった。しかし、青森県八戸市の小さな一軒家に住む93歳の中村タケさんは、日本で最後かつ最高齢の現役イタコである。彼女が白装束に着替え、独特の口寄せ儀式「ホトケオロシ」を執り行うその瞬間、日常の風景は一変する。これは、消えゆく日本の民間信仰の核心を担う一人の女性の、稀有な実践記録である。 中村タケが継承するのは、東北地方に伝わるシャーマニズム的な口寄せの技だ。儀式では、依頼者の願いを受け、神仏や先祖の霊を降ろし、託宣を伝える。その所作と詠唱は、長い歴史の中で培われた様式に則っている。文春オンラインが公開した「一部始終」は、普段は穏やかな老婦人の姿から、神がかり的な状態へ...