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コインベースCEO、財務長官の「クラリティー法案」早期可決要請に賛同で方針転換
米仮想通貨取引所大手コインベースのCEO、ブライアン・アームストロング氏が、米財務長官による仮想通貨規制法案の早期成立要請に賛同を表明し、従来の反対姿勢からの明確な転換を見せた。アームストロング氏は10日、X(旧Twitter)で、ジャネット・イエレン財務長官の後任であるスコット・ベッセント財務長官が上院に求めた「クラリティー法案」の早期可決を支持する旨を表明した。これは、業界が長らく「規制の不透明さ」を問題視する一方で、連邦政府による包括的な規制枠組み自体には慎重な立場を取ってきた従来の動きからの重要な変化を示す。
ベッセント財務長官は8日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙への寄稿で、デジタル資産の明確なルール整備が「米ドル建てのイノベーションを国内に留めるために急務」であると強く訴え、翌9日には上院銀行委員会に対し、同法案の早期可決を直接要請した。この動きは、米国が仮想通貨市場における主導権と技術革新の拠点を維持するため、議会が迅速に行動する必要性を政府が公式に認め、業界への圧力を高めたことを意味する。
コインベースCEOの支持表明は、業界最大手の一つが政府主導の規制枠組み構築に協調する姿勢を示した点で、米国における仮想通貨規制議論の力学を変える可能性がある。これにより、議会内での法案審議に新たな推進力が生まれると同時に、規制に反対する他の業界団体や企業との間に亀裂が生じるリスクもはらんでいる。米国の仮想通貨市場は、明確なルールを求める業界の声と、それを法制化する政治プロセスの遅れの間で長く膠着状態が続いており、今回の連携はその行方を左右する重要な展開となった。