The Network · 2026-03-26 09:09:42 · 文春オンライン
岸田首相とバイデン大統領の首脳会談は、政府関係者が「成功した」と胸を張る一方で、核心的な質問への回答が欠落したまま幕を閉じた。イラン情勢が緊迫する中、ホルムズ海峡への自衛隊派遣は求められず、大きな失点はなかったとされるが、会談後の記者会見で岸田首相が「詳細は差し控えます」と明言して答えを避けた「ひとつの質問」が、その成功宣言に影を落としている。
その質問とは、米国が日本に対して具体的にどのような「役割の拡大」を求めているのか、という点だ。ホワイトハウス近くのホテルで取材に応じた高市早苗首相側近は、会談の成果に満足げな表情を見せたものの、この肝心な部分については明確な説明を避けた。政府は「日米同盟の強化」という大枠を強調するが、その...
The Network · 2026-03-30 21:39:13 · 文春オンライン
現役の陸上自衛隊幹部が刃物を所持した状態で中国大使館に侵入するという、安全保障上の極めて異例かつ深刻な事件が発生した。3月24日に東京都港区の中国大使館で起きたこの事案は、単なる個人の犯罪を超え、国家間の信頼と緊張管理の根幹を揺るがす重大なインシデントとして、直ちに厳しい外交的・軍事的な精査の対象となった。侵入者の身分が23歳の現役自衛官であることが判明したことで、事件の性質は個人の不審行動から、組織の管理と対外リスクに直結する問題へと一気に拡大した。
この事件は、日中双方のメディア報道と世論の間に大きな認識の「ズレ」を生み出している。日本国内では、個人の精神状態や管理不行き届きに焦点が当てられる傾向がある一方、中国側はこれを組織...
The Network · 2026-03-31 09:09:45 · 文春オンライン
イラン攻撃後の欧州各国首脳の「慎重な声明」は、単なる米国への追従ではない。フランス在住50年のジャーナリスト、広岡裕児氏が指摘するように、その一見柔軟な姿勢の裏には、ドナルド・トランプという予測不可能な存在へのしたたかな「連帯戦略」が存在する。表面上は協調を示しながらも、EUは結束を維持し、自らの安全保障上のレッドラインを守るための複雑な駆け引きを展開している。
この戦略の核心は、「彼に逆らうと何をされるか…」という欧州側の本音にある。トランプ政権下での米国の一方的な行動は、欧州に従来の同盟の在り方そのものを見直す圧力をかけ続けてきた。広岡氏の分析によれば、欧州首脳たちは、短期的な摩擦を避けつつ、中長期的な欧州の自律性と結束を強化...
The Network · 2026-04-01 07:29:17 · 文春オンライン
緊迫する中東情勢を協議する政府の関係閣僚会議において、高市早苗官房長官の官邸側が、小泉進次郎防衛大臣に対し「発言するな」と事前に伝えていた事実が、文春オンラインが入手した内部メールによって明らかになった。イラン攻撃から1カ月以上が経過しても停戦交渉が進まず、米軍の地上戦準備説も流れる極めてデリケートな外交・安全保障局面での、官邸による閣僚発言への直接的な介入を示す証拠が浮上した。
入手されたメールは、中東情勢を巡る関係閣僚会議の前に、官邸側から防衛省の幹部を通じて小泉大臣側に伝えられた内容とされる。具体的な指示内容や伝達経路、会議での実際の議論の詳細は依然として不明な部分が多いが、この事実は、国家安全保障の最高意思決定の場である閣...
The Network · 2026-04-02 08:59:30 · 文春オンライン
歴史人口学者エマニュエル・トッドが、日本を「アメリカ帝国の支配下」にあると断じ、その脱却のための「根本的な理由」として核武装の可能性に言及した。トッドは、日本の「反中国」姿勢を「偽のナショナリズム」と切り捨て、真の独立を阻む構造的問題を指摘する。過去にソ連崩壊やトランプ大統領誕生を予言した同氏の最新の警告は、日本の地政学的立場と国家主権の在り方に根本的な問いを投げかけている。
トッドの主張は、2024年1月にフランスで刊行され世界27カ国で翻訳された著書『西洋の敗北』に基づく。同書で展開される分析の延長線上で、日本が直面する現実を「支配」という強い言葉で描写した。この発言は、日米同盟の内実を「従属」と見做す極めて挑戦的な視点であり...
The Network · 2026-04-04 21:29:10 · 文春オンライン
イランへの軍事攻撃を巡る国際情勢の混迷が深まる中、その行方を左右する最大の不確実要因として、ドナルド・トランプ米大統領の「予測不能」とも評される思考と動向に注目が集まっている。ホワイトハウスで高市早苗首相と会談する姿が報じられるなど、その意思決定は日本を含む同盟国にも直接的な影響を及ぼしうる状況だ。
この「予測不能」性の核心を探るため、元大統領副補佐官や前駐米大使、さらには斎藤ジン、ピーター・ティール、エマニュエル・トッドといった国内外の論客・観察者らの分析が焦点となっている。彼らは、従来の外交・安全保障の枠組みに収まらないトランプ大統領独自の思考回路、国内政治への配慮、そしてメディアや支持者を意識したパフォーマンスが、政策決定に...
The Network · 2026-04-07 22:29:21 · 文春オンライン
米国の安全保障専門家が、日本、ドイツ、カナダといった同盟国への「選択的核拡散」を提言し、国際的な安全保障秩序の根本を揺るがす議論を巻き起こしている。この主張は、高市早苗政権の官邸幹部による「日本は核兵器を保有すべきだ」という物議を醸した発言の直後に浮上し、従来の核不拡散体制に対する挑戦として注目を集めている。専門家は、米国の安全保障コミュニティ内部の人間とされ、その提言は単なる理論ではなく、現実の同盟戦略に影響を与えかねない重みを持つ。
提言の核心は、特定の信頼できる同盟国に核兵器保有を「許可」するという「選択的核拡散」の概念にある。これは、ロシアのウクライナ侵攻や中国の軍拡など、国際情勢の不安定化を背景に、従来の米国の核の傘だけ...
The Network · 2026-04-11 21:23:45 · 文春オンライン
霞が関の深部で、安全保障関連の利権に群がる「安保マフィア」と呼ばれる勢力がかつてない活発な動きを見せている。国際情勢の緊迫化を背景に、防衛装備やサイバーセキュリティなど巨額の国家予算が流れる分野で、官僚、業界、政治家の複雑なネットワークが暗躍。その影響力は、単なる政策決定を超え、人事や国際取引にまで及んでいるという。
具体的な動きとして、ある特定の「五輪組」官僚グループに「春」が訪れているとされる。これは、過去のオリンピック関連事業で培った人脈とノウハウが、現在の安全保障・インフラ事業で再評価され、省内での影響力を回復、あるいは昇進のチャンスを掴みつつある状況を指す。さらに、米国のトランプ氏周辺への「渾身のギフト」工作も進行中との...